新NISAで一括投資ってどうなの??

お金持ちのはじめ方

 

みなさま、いかがお過ごしですか。今日は少し興味深いお話をさせていただきます。テーマは、「株式相場が大きく下がっている今、新NISAで一括投資はいかがでしょうか」というものです。最近よく耳にするこのご質問について、2025年3月2日現在の状況を踏まえ、私なりの考えを丁寧にお伝えいたします。
相場が少し騒がしい中で、「新NISAで一気に投資をしてみようかしら」とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。ただ、それが本当に良い選択なのか、みなさまと一緒に考えていけたら嬉しいです。ゆったりとお読みいただければ幸いです。それでは、早速話を始めます。


現在の相場

まず、今の株式相場の状況を簡単に振り返ります。実は、2025年は「下落トレンドの真っ只中」と言える状況です。たとえば、アメリカのS&P500の動きを見てみますと、年初から徐々に下がり始め、2月末時点でかなりのマイナスとなっております。特に話題に上っているのは、「トランプ関税問題」です。ブルームバーグの報道によりますと、3月4日からカナダとメキシコに対して新たな関税が始まり、中国にもさらに10%の上乗せが予定されています。このニュースが投資家の皆様に「リスクが大きいかもしれない」と感じさせ、リスクを避けるムードが広がっております。
為替の方も動きがあります。1ドルが150円を下回る展開となり、年末には160円近くだったものが、最近は円高傾向が続いております。理由としては、アメリカの利下げ傾向と日本の金利上昇により、金利差が縮まっていることが挙げられます。少し経済学のお話をいたしますと、金利差は通貨の価値に大きな影響を与えるものです。アメリカの金利が下がるとドルが売られやすくなり、円が買われる傾向にあります。これが円高の一因です。
こうした株安と円高の影響を受けて、人気の投資信託「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の基準価額も急落しております。2024年はとても好調だったのですが、2025年に入って調整局面を迎えております。まさに「チャンスか、それともピンチか」という状況です。

ポイントのまとめ

  • S&P500は年初から下落トレンドで、2月末時点で調整局面です。
  • トランプ関税(カナダ・メキシコ3月4日発動、中国10%追加)がリスクオフのきっかけです。
  • 為替は1ドル150円を下回り、円高傾向が投資ムードに影響します。
  • eMAXIS Slim 米国株式も急落し、買い時か否かの議論が活発です。

新NISAでの一括投資、賛成か反対か

さて、いよいよ本題に入ります。「大幅に下落している今、新NISAで一括投資はいかがでしょうか」というお話です。私としての結論を先に申し上げますと、「その方のリスク耐性によりますが、初心者の方には積立投資が無難かもしれません」と考えております。リスク耐性とは、「どのくらいの値下がりに耐えられるか」という心の余裕や資金的なゆとりのことです。たとえば、一括投資後にさらに20%下がっても「まあ、大丈夫かな」と思える方は問題ありません。ただ、「眠れなくなってしまうかも」と感じるようでしたら、少し慎重になられた方が良いかもしれません。
ここで少し心理学のお話をいたしますと、「プロスペクト理論」という興味深い研究があります。これは、人間が利益を得る喜びよりも、損失を避けたい気持ちの方が約2倍強い傾向にある、という理論です。そのため、一括投資で値下がりすると、「大変、損してしまった」と焦ってしまうことが多いのです。特に投資を始めたばかりの方はそうした気持ちになりやすいので、積立投資で少しずつ進めて、心にゆとりを持っていただくことをおすすめいたします。
一方で、「今が買い時かもしれない」とタイミングを狙いたい方もいらっしゃいます。そうした方には、「〇円まで下がったら〇円分買う」というルールを決めるのが大切です。たとえば、資金を4分割して、10%下がるごとに1/4ずつ投資します。これなら、40%の下落まで冷静に対応できるのではないでしょうか。

ポイントのまとめ

  • 一括投資はリスク耐性があれば良いですが、初心者は積立が安心です。
  • 心理学的に損失回避の感情が強いため、初心者は焦りやすいです。
  • タイミングを狙うなら、自分ルール(例:10%下落ごとに1/4投入)を徹底します。
  • 全額を一度に投入するのは避け、余裕を持った戦略が良いです。

積立投資の意外な魅力

では、積立投資の良いところとは何でしょうか。実はこれ、下落相場でこそ力を発揮します。たとえば、ある商品の価格が50円で、毎月100円積み立てているとします。最初は2口買えますが、もし価格が25円に下がったら、100円で4口購入できます。すると、暴落時に安くたくさん買えて、将来相場が回復したときに大きな利益につながります。この方法を「ドルコスト平均法」と呼びますが、地味ながらとても頼もしい手法です。
経済学の視点で見ますと、長期的に一括投資の方がリターンが高いというデータもあるようです。ただ、短期間の下落が気になってストレスになってしまうなら、積立の方が気持ちの面でお得です。なぜなら、人間は「損したくない」という気持ちが強い生き物だからです。

ポイントのまとめ

  • 下落時に安くたくさん買えるため、将来の利益が大きくなります。
  • ドルコスト平均法でリスクを分散し、精神的ストレスも軽減します。
  • 一括投資の方が理論上リターンは高いですが、メンタル面で積立が有利です。

タイミング投資のコツと注意点

「それでも買い時を狙いたい」という方のために、私のタイミング投資の方法を共有いたします。たとえば、eMAXIS Slim 米国株式の基準価額がピークで34,638円だったとします。そこから10%下がれば31,174円、20%下がれば27,710円です。ここで資金を1/4ずつ投入します。これなら、40%の下落まで落ち着いて対応できます。
ただし、投資信託ですと約定に1~2日のタイムラグがありますので、リアルタイムで取引したい方はETFも選択肢に入ります。現在の基準価額は31,801円で、ピークから8%下落しております。もう少しで10%ラインに近づきますね。
ここで大切なのは、「感情に流されないこと」です。心理学には「アンカリング効果」というものがあり、過去の価格に囚われて「もっと下がるかも」と迷ってしまうことがあります。それを避けるためにも、決めたルールをしっかりと守っていただくのがコツです。

ポイントのまとめ

  • 資金を分割(例:10%下落ごとに1/4投入)でリスクを管理します。
  • 投資信託はタイムラグがあり、ETFならリアルタイム取引が可能です。
  • 現在はピークから8%下落し、次は10%ラインが買い時候補です。
  • アンカリング効果に注意し、マイルールを機械的に実行します。

結局どうすれば良いか

ここまでお話ししてまいりまして、考えをまとめますと、「初心者の方は積立でコツコツ、リスクを取れる方はルールを決めて一括もあり」です。でも、一番大切なのは「余裕を持つこと」です。55歳で焦って大儲けしようとすると、うまくいかないことも多いです。経済学の「時間選好理論」に基づきますと、人間は短期的利益を追いすぎて、長期的な損失を見逃しがちです。ですから、下落相場こそ落ち着いて、「長い目で見れば上がるかな」と信じていただければと思います。
少し視点を変えてお伝えしますと、歴史的に見ても株価は暴落のたびに回復してまいりました。1929年の大恐慌や2008年のリーマンショックも乗り越えてきたのですから、今回も大丈夫ではないかと、私は楽観的に見ております。みなさまもコツコツ積み立てつつ、投資を楽しんでいただければ嬉しいです。

ポイントのまとめ

  • 初心者は積立、リスクを取れるなら一括もありですが、余裕が一番です。
  • 時間選好理論:焦ると長期損失を見逃す危険があります。
  • 歴史的に暴落は回復し、今回も楽観視して大丈夫です。
  • 長い視点で、ゆったり投資を楽しみましょう。

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